元婚約者の弟から求婚されて非常に困っています
そりゃ、こんな重大な秘密ぽんぽん話す内容じゃないけれど、ノエルに話したのであれば私にだって教えてくれたって…信用されてなかったてことかしら…?
ジトッとした目でアルを睨みつけていると、
「エレノア…なんでそんなにアルバートを見つめてるわけ?」
少し不機嫌そうなノエルがやってきた。
全く今までどこにいたのやら、そして、何を勘違いしているのやら。
私は小さくため息をこぼすと、彼に向き直る。
「…別に見つめてるわけじゃないわ。そんなことよりノエル…。アルがミラー公爵だってことずっと前から知ってたんでしょう?」
「…まぁね」
悪びれる風もなく、サラリと返答するノエルに若干イライラが募る。
「なんで私には秘密だったのかしら?」
少し口調が刺々しくなっていたのだろう、ノエルが小さく肩を落とした。
「僕もアルバートから直接聞いたわけじゃないんだよ。ちょっと思い当たる節があって、学生時代にアルバートを問い詰めたことがあってね。最初はアルも否定してたんだけど隠し通せないと思ったのか最終的には認めてくれたよ。確か、アルバートと出会って数ヶ月後のことだったかな?」