追放されたチート魔導師ですが、気ままに生きるのでほっといてください
 すでにダイアウルフたちから舐められたり体を擦り付けられたりしているプリシラは、見ているこっちが恥ずかしくなるほどに恍惚とした表情をしている。

 止めた方がいいかも。

 そう思ってクロエがプリシラの元に行こうとしたときだった。 

「よ、よし! 今のうちに殺してしまおう!」

 そう叫んだのは、三叉の鍬を持った村人だった。

「聖女様が魔法で気を引いている今なら俺たちでもやれる! こいつで刺せば魔獣でもひとたまりもないはずだし──」  

「ちょっと! やめなさいっ!」

 森に響いたのはプリシラの声。

 プリシラは憤怒の表情で、三叉を構える男の元へ歩いていく。

「あんた、この子を食べるつもりなの?」

「え? 食べる? いえ、そんなつもりはないですが……」

「食べるために狩るというのならあたしも目をつむるわ。だけどそうじゃないのなら、この子を狩るのはあたしが許さない!」

 村人たちの中に困惑したようなどよめきが起きる。

 彼らを代表するように、パナムの父親が訊ねてきた。

「あ、あの……どういうことでしょうか? プリシラ様?」 

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