君が好きだと気づくまで

5.愛撫と絶頂(R18注意)

顔が離れて相手を前にすると、恥ずかしさが押し寄せて顔を背ける。
けれどそんな私の思いなどお構いなしに、自分より大きい手に頬を包まれ、数秒おきに口づけが繰り返される。
どちらの吐息かもわからなくなってきた頃合を図ったかのように、にゅるっとしたものが唇を割って侵入してきた。
「ん……っ!?」
訳がわからず胸板を押し返すも、その手を掴まれ、挙句指を絡め取られた。
そのまま押し倒され、深いキスは収まるどころか激しくなっていく。
「ふっ……ぁ……まってまって……息できな」
激しい動悸と熱い息が自分のものではないみたいだ。

だが、暗にやめろと言ったのにこの男、
「鼻ですればいんだよ。経験ないの?センパイ」
至近距離で極上の笑顔を向けてきた。そしてまたキスが繰り返される。耳に水音と互いの息遣いを耳に残って離れない。
そんなふうに余裕もない中で、添えられていた指が首筋を撫でてきた。
「ふぁっ!?やぁ……っぅんん……!」
びくりと背筋が仰け反り、涙がじわりと溢れた。
「首、弱いんだ。めっちゃカワイイ」
どこでそんなセリフ覚えてきたんだか、甘い言葉をさらりと吐く後輩を睨む。
「うぅ……っばかぁ……ぁ」
上手く言葉がでてこない。脳みそが機能していないのだ。これが快楽に浸っているということなのか、とそのときはこれが最上のモノだと疑わなかった。


何度目のキスかわからないが、ようやく舌が去っていった。溶けてしまうのではと思うほどに熱い唇が残され、整わない息を吐く。
「あれ」
と呟いた後輩は、ペラリとスカートをめくった。
「ちょっと!何してんの!」
慌ててその手を退()けようと上体を起こすと、また首筋に手を回された。さっきのキスのせいか、触れられただけで甘い声が漏れてしまう。
「センパイめっちゃ感じてたんだね。ほらココ」
太ももを撫でながら秘部を指でつつかれた。
「びっしょびしょ。まだキスしかしてないのに」
つつかれるたび、刺激を求める身体がびくりと揺れる。
そんな私の反応を楽しむように、遠山は弄り方を変える。
「モモ先輩はどこが好きなの?」
耳元で囁かれ、吐息と自分より低い声に身体が跳ねる。そんなところで喋らないでよと言いたいのに、出てくるのはとろけた声。
「あ、言わなくていいよ。おれが探す」
と彼の指が表面を撫でる。
「ふあぁっ!?やっやだやだっ!それやだっ」
自分じゃない指に撫でられ、恥ずかしさと快感に意図してないのに身体が震える。
「どれ?これ?」
くりっと熟した突起を摘まれ、くりくりっと指で擦られた。今までにないピリピリとした感覚に、一際大きい喘ぎ声が口から零れる。
「ここがいいんだ?」
と呟いたかと思うと、同じところを何度も執拗に弄ってきた。
「やっあっぁあ!!」
悲鳴じみた声も、彼の口に吸い込まれる。
ちゅるっと舌が絡む音と、下を擦られる指に思考が奪われてしまう。

数秒後、身体が大きく跳ねるとともに、太ももを伝いながら汗とは別の汁が溢れ出てきた。
びくびくっと(なか)痙攣(けいれん)している。
焦点の定まらない、ぼやけた視界の中で遠山を捉える。
「と、ぉやま……っ」
ぎゅっと服を握り、そのまま重い瞼を閉じたわたしは、そのまま深い眠りについた。
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