青に抱かれて
「あ、ごめんごめん」と肩を竦めながらも、
彼女は不意にあたりを気にするようにして声をひそめた。
「ーーここだけの話、実はね、グラナーテ財閥、’’裏社会’’と繋がりがあるのよ」
「……裏社会?」
「そう、”闇ビジネス”とか”地下経済”とも言うんだけど」
「なにそれ、めっちゃヤバいやつじゃん」
「噂なんだけどね、イタリアの大きなマフィアグループと繋がりがあるって。まあ真相は分からないんだけど」
ーーマフィアって、今の時代も存在するの…?
テレビなどで、サングラスをつけた男達が銃を片手に街中を走り回っているのを連想させる。
固まっている私に、カロリーナは言い過ぎたと思ったのか、慌てたように付け足した。
「大丈夫よ!映画とかのせいで、マフィア=極悪みたいなイメージになってるけど、本当は違うのよ。昔は結構マフィアが街を闊歩してたけど、今は全然姿見せないから。普通に暮らしていれば接点ないわよ」