天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
どうして? どこにいったの? 急に足がズキズキと熱を持ち痛む。しかしそれ以上に私の心に動揺が走る。
龍一郎さんが嘘をついている。別にそれを詮索できる立場でもないが、最近では本当に幸せな時間を送っていただけにショックが大きい。
私は諦めて痛い足を引きずり、病院前に運よく止まっていたタクシーに乗ると家に向かった。
その間も色々な事が頭を巡り、考えがまとまらない。お腹がすいていたことなどとっくに忘れ、ただバクバクとする心臓の音を聞きながらマンションへと戻った。
もちろん、家の中は真っ暗で龍一郎さんが帰ってきていた形跡はない。
さっきはたまたま電波の悪いところにいたのかもしれない。そう思いもう一度龍一郎さんのスマホに連絡をするも、呆気なく私の期待は裏切られた。