天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
「それなのにどうして?」
「昨日、高校からの親友の家に行ったんだ。佐知も知ってるだろ。東和インターナショナルの社長だ」
「あ、社長の家に行っていたから、会社にいなかったんですね?」
つい会社にまで電話してしまったことを正直に伝えれば、東和社長のことを簡単に教えてくれた。
「ごめん、充電が切れていることに気づいていなかった。佐知の大変な時に」
本当に沈痛な面持ちの龍一郎さんに、私は首を振る。
「そんなお友達が大変な時に私ったら……」
申し訳なくて言えば、龍一郎さんは「そんなことない」とすぐに否定した。