天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
「何を百面相してるんだ?」
聞きなれ過ぎているはずなのに、その少し低く掠れた声が別人のようで私はビクリと肩を揺らした。
キョロキョロとしていたのをいつからみられていたのだろう。
「あ……」
起きてしまったことに絶望するも、この事実から逃げることなどできる訳もなくそろそろと部長の方を見る。
肘をついて私をジッと見つめる視線は真っすぐに私に向けられていて、何も言えなくなってしまう。
それに、動いたことで今まで隠れていた彼の上半身が露わになっていて、何も着ていない素肌が露出されていたのだ。
少しの時間視線が交わり私はゴクリと唾液を飲み込んだ後、私から視線を逸らした。