天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
「おい、朝食」
「は?」
そんな私に、急に振ってきた意外過ぎる言葉に、私は間抜けな言葉が口をつく。
「食べないのか?」
そう言われてダイニングテーブルの上を見れば、ホカホカと湯気を上げる美味しそうなオムレツに、サラダ、そしてトーストが置いてあった。
「部長が?」
わかりきっているがなぜか聞かずいられなかった私だったが、案の定冷めた視線を向けられる。
「今この部屋に誰かいたか?」
それはそうだが、そんな言い方をしなくても。そうは思うも目の前の料理はとてもおいしそうだ。
そこで私のお腹がグーっと音を立てた。
羞恥で真っ赤になっていると、クスリと部長が笑ったのに気づく。
しかし、すぐにいつもの真面目な表情に戻ってしまっていた。
もう少し笑顔が見たかったのに。そんなことを思ってしまった自分に驚きつつも、コホンと咳払いをして席に着く。