天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
「コーヒーでいいか?」
「あっ。はい。え? 私やります」
至れり尽くせりじゃ申し訳なさ過ぎて立ち上がるも、それを手で制される。
「いい、食べてろ」
すでに落としてあったようで、目の前にマグカップから湯気を立てたいい香りのコーヒーが置かれる。
「ありがとうございます」
素直に言葉にすれば、少しだけ部長の眉が動いた気がした。
なぜこんなことになってしまったのかわからない。どうして昨日まで苦手で仕方がなかった人と朝食を取っているのか。そんなことを思いつつも私は朝食に手を伸ばす。
自分でもなんて順応性が高いのだろう。そう思うも、部長の作ってくれたオムレツはとてもおいしかった。
私達の結婚一日目が始まった。