天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
母の最期の手紙には訳があって父親とは結婚できなかったこと、そしてそれが誰でも知っている大企業の社長という立場のある人、そしてそれが原因で母親の実家からは勘当されたことが書いてあった。
呆然とする俺の元に、父親の弁護士が現れ、事務的に手続きだけを取られ、俺はエリートが通う私立の高校の寮へと転入させられた。
会いにも来ない父親に嫌悪を覚えつつ、そのころから所詮人間なんて信じられない。そんなことを思い荒れていた時期に高校で祥吾と会った。大企業の御曹司ということに反抗をしていた祥吾とはなぜか気が合った。俺は祥吾と会っていなかったら、もっと荒んだ人間になっていたと思う。
今も冷徹と言われるぐらいには歪んでいるかもしれないが。
それからは、父親の金ということに嫌悪感を覚えつつも、一人でいつか成功してやる。そんな思いで勉強をし、エリートコースを歩んできたし、余計な感情は俺の人生には不要だ。
だから、愛だの結婚だのそんなものは必要ない、だから今まで俺の顔に寄ってくる女はすべて適当にあしらってきた。
そんな自分のことを回想していると、ずっと夢を語っていた若林のバッグからスマホが着信を知らす。