天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
ドリンクやビールなども飲めるようになっているその場所は、数人の人が寛いでいた。
私の方が早かったことにホッとすると、一瞬立ち眩みがする。
そこへちょうど歩いてきた男性のグループが、そんな私に気づきニヤニヤと近づいてくるのがわかった。
「どうしたの? 大丈夫?」
「あっ、大丈夫なので」
アルコールを飲んでいるのか、少しいやらしい視線を感じて後ずさりするも、一人の男性が私に手を伸ばす。
「湯上りっていいよな」
そんなことを仲間内で話しながら、近づいてくる手を避けようとして、私はふらついて倒れそうになる。
倒れる。
そう思ったところで、ポスっと温かな腕に後ろから抱き留められた。