天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
12畳ぐらいの広い和室の奥には、ベッドが二つある寝室があり私はそこに横になる。
そこで初めて、今日はここに二人で眠るのかと余計に顔が熱くなる気がした。
パタパタと手で顔を扇いでいると、龍一郎さんがミネラルウォーターを持ってこちらに来るのが見えた。
「ほら」
ギシっと私が横になっていたベッドへと腰を下ろすと、龍一郎さんが私にそれを渡してくれる。
「ありがとうございます。そして迷惑をかけてごめんなさい」
そう言いながら私は少し状態を起こして受け取り、冷たい水を口に含む。
「調子は?」
「はい。もうずいぶん」
私が微笑めば龍一郎さんは安堵の表情を浮かべた後、私から視線をそらした。
「もう、大浴場にはいくなよ」
「え? 大丈夫ですよ。今度は気を付けるので」
せっかく連れてきてもらったのに、もう一度ぐらい他の温泉も入っておきたい。