地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
そうしてテーブルを離れる去り際、久保くんに声を掛けられる。
「じゃ、また寮でな」
「……」
寮でだって会いたくは無いので、あたしは不満を露わにした顔を向けるだけにして無言で離れていく。
それにしても寮で、とか言うってことは午後の授業は出ないってことだよね。
それには少しホッとする。
少なくとも帰り際にまたこうやって連れて来られる心配はないってことだから。
そうして階段を下りて、今度は他の生徒達からの様々な視線に耐えるための覚悟を決めようとしていると……。
「美来待てよ」
「俺達も行く」
明人くんと勇人くんが追いかけてきた。
そうして何故かそれぞれ手を繋がれる。
「……ん?」
どうして手を繋ぐ必要が?
それを聞こうと思ったけれど、その前に二人は愚痴り始めてしまう。
「はー、如月さん怖かったー」
「ホント、静かに怒るタイプだからずっとピリピリしてたし。飯の味分かんなかったわ」
そう言いながら、あたしの手が持ち上げられる。
『だからさ』
二人の声が揃ったと思ったら。
チュッ
「!!?」
『俺達を癒してくれよ、美来』
指の辺りに唇が触れ、両側から色気のある声が囁かれた。
「じゃ、また寮でな」
「……」
寮でだって会いたくは無いので、あたしは不満を露わにした顔を向けるだけにして無言で離れていく。
それにしても寮で、とか言うってことは午後の授業は出ないってことだよね。
それには少しホッとする。
少なくとも帰り際にまたこうやって連れて来られる心配はないってことだから。
そうして階段を下りて、今度は他の生徒達からの様々な視線に耐えるための覚悟を決めようとしていると……。
「美来待てよ」
「俺達も行く」
明人くんと勇人くんが追いかけてきた。
そうして何故かそれぞれ手を繋がれる。
「……ん?」
どうして手を繋ぐ必要が?
それを聞こうと思ったけれど、その前に二人は愚痴り始めてしまう。
「はー、如月さん怖かったー」
「ホント、静かに怒るタイプだからずっとピリピリしてたし。飯の味分かんなかったわ」
そう言いながら、あたしの手が持ち上げられる。
『だからさ』
二人の声が揃ったと思ったら。
チュッ
「!!?」
『俺達を癒してくれよ、美来』
指の辺りに唇が触れ、両側から色気のある声が囁かれた。