地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「とにかく、今の俺は女遊びもしてねぇし、比較的真面目に生活してるし……その……」
何かの言い訳のようにそんなことを口にして、自分でも言わなくていいことだったかもとか思ったのかな?
少し気まずげに視線を揺らす。
そんな久保くんがちょっとおかしかったけれど、ここで笑ったら中断させてしまう気がして微笑むに留めた。
そうして待っていると、気を取り直した久保くんは眼差しを真剣なものに戻してあたしを見る。
「とにかく俺は変わったってことが言いたいんだ。……美来、お前のおかげで」
「久保くん……」
「……」
数秒、そのままの体勢で黙り込む。
あたしは急かさず、駆け足になる鼓動を落ち着かせながら久保くんを見上げていた。
意を決したように彼の唇がグッと引き結ばれる。
それがほころんで開かれると……。
「美来、俺はお前が――」
コンコン
「失礼します」
『っっっ⁉』
突然のノックと誰かが入って来た様子に、あたしと久保くんはビクゥッと大きく肩を揺らしてどちらともなく手を離した。
「ごめん美来さん、電話気付かなくて。高志が倒れたってメッセージがあったけれど……?」
真っ直ぐベッドに近付いてきたのは坂本先輩だった。
どうやらメッセージを見て慌てて来てくれたみたい。
何かの言い訳のようにそんなことを口にして、自分でも言わなくていいことだったかもとか思ったのかな?
少し気まずげに視線を揺らす。
そんな久保くんがちょっとおかしかったけれど、ここで笑ったら中断させてしまう気がして微笑むに留めた。
そうして待っていると、気を取り直した久保くんは眼差しを真剣なものに戻してあたしを見る。
「とにかく俺は変わったってことが言いたいんだ。……美来、お前のおかげで」
「久保くん……」
「……」
数秒、そのままの体勢で黙り込む。
あたしは急かさず、駆け足になる鼓動を落ち着かせながら久保くんを見上げていた。
意を決したように彼の唇がグッと引き結ばれる。
それがほころんで開かれると……。
「美来、俺はお前が――」
コンコン
「失礼します」
『っっっ⁉』
突然のノックと誰かが入って来た様子に、あたしと久保くんはビクゥッと大きく肩を揺らしてどちらともなく手を離した。
「ごめん美来さん、電話気付かなくて。高志が倒れたってメッセージがあったけれど……?」
真っ直ぐベッドに近付いてきたのは坂本先輩だった。
どうやらメッセージを見て慌てて来てくれたみたい。