望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~

幸せな気持ちと、不安になる気持ちが交互になる自分に、小さく息を吐けば無意識のうちにお味噌汁が出来ていた。
慌てて味見をすれば、案の定少し薄く慌てて味噌を足した。
ぼんやりとしていて完璧な料理が出来るほど、私はすごくはない。

だんだんと彼の物が増えていく。そんな部屋がくすぐったい。

望月君用に買ったお茶碗を出して用意をしていると、玄関が開く音がした。
無意識に茶碗を置いて玄関に行けば、目の前に笑顔の彼がいてきゅんとしてしまう。

そんな私を見てクスっと笑った後、彼は私を優しく抱きしめた。

「ただいま」
「……おかえり」
なぜかそれだけのセリフが照れくさくて、私の声はいつもより小さくなってしまう。

それを望月君が面白そうにさらにクスクスと笑う。

その笑顔を見上げれば本当に安心したような表情をして笑ってくれるから、私もつられて笑顔になてしまった。
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