望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
それ以来、柚葉さんを目で追うようになった。
日に日に元気がなく、ぼんやりする柚葉さんに、もしかしなくても結婚のために大林が柚葉さんを切ったと容易に想像がつく。
きっと柚葉さんも被害者だろう。
だからあのミスが起こりそうになった日、柚葉さんをずっと見ていたから、彼女の異変に気付いた。
しかし、柚葉さんと別れたならば、そのことを絢美に話すことは得策ではないと俺は判断した。
そして何事もなかったように、結婚式は行われた。
それからも、柚葉さんと大林がまた会いださないように見張る。そんなことを思っていたことは事実だ。
婚活をしている、それだけを知れればよかったはずなのに、俺は何かにつけて柚葉さんに関わりたかった。
妹のため。そんな大義名分をこじつけて柚葉さんに近づいた俺だったが、今はもう柚葉さんと離れることなど考えられない。
一緒にいて大林と連絡を取っている様子もなかったことから、もうこれで大丈夫だと思っていた。