望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~

「そんなものはいない」
ごまかしているつもりなのか、本当に大林にすれば遊びで付き合っているきがなかったのかはわからない。
でも、柚葉さんの受けた傷はとても大きい。
「貴方のしたことが、彼女の人生をかえたんですよ! 優秀な看護師の!」
苛立ちながら俺が初めて声を荒げれば、今までとは違う不敵な表情を浮かべた大林がいた。

「ああ、柚ちゃんと同じ病院だったな。春樹君」
その言葉には俺の気持ちが分かったのか、挑発するのがはっきり分かった。

「この……どれだけ柚葉さんが傷ついたかわかってるのか!」
立ち上がって胸のシャツを掴んだところで、「やめて!」と声が聞こえた。

そこには絢美の姿があり、なぜかその後ろに柚葉さんの姿まで見えた。
「絢美」
パン! 乾いた音が響き渡る。いきなり繰り広げられた光景に毒気が抜かれる。
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