望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
君の方がかわいいかも。その破壊的なアイドルスマイルにそう思った私だったが、どうやら声が出ていたようだった。
「柚葉さんの方がかわいいですよ」
柔らかに微笑んだ望月君はそっと私の頬を手で触れた。
「ッ」
どうして触れられたかわからないまま、私たちは水槽の前で見つめ合うような形になってしまう。
ドキッとしてしまい、動けない私だったが、「見てみて。すごいイケメン」そんな声が聞こえ、私はハッとする。
こんな目立つ人といることをすっかり忘れていた。
「ちょっと、望月君! 急に何」
その手を振り払うと、私はクルリと彼に背を向けた。
「別に」
サラリと表情を変えることのない彼に、ムッとしてしまう。その顔で女なんて嫌でも寄ってきて、どうせ年上のバカな女を暇つぶしにでもするのだろう。