望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
※ SIDE 春樹
――意外過ぎる。
それが俺が一番に思ったことだった。
この容姿のせいで昔からよってくる女は、媚びるか愛想を振りまくかしかなかった。
そのうち、女に対して嫌悪感を抱くようになり、その防衛として今のような当たり障りのない交わし方を覚えてもう何年になるだろう。
医大時代からだからかれこれ、もう十年近いかもしれない。
酒も飲めない、何もわからない。人畜無害のアイドルのような立場でいれば、あの毒々しい香水を纏った女は寄ってこなかったし、稀に来ても涙目で断ることができた。
今はもう女に触れることなどしたくはないし、関わりたくない。そう思っていたが、どうしても仕方なく同じ病棟の彼女に近づかなければいけなくなった。