望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
「また、たまたまご一緒なんですか?」
明らかに探るような言い方に、私は小さくため息をついてから彼女を見上げた。
「そう、たまたま」
言いかけた私を阻止するように、彼は言葉を重ねた。
「いいえ、僕が一緒に食べたかったんです」
アイドル顔負けの、完ぺきな笑顔で彼は言う。
「え……望月先生がですか?」
私が年下のドクターに手を出そうとしているとでも思っていたのだろう、かなり驚いたような表情を浮かべた。
「少しお話があったので」
彼女が視線を私に向けたのが分かったようで、望月先生は言葉を続けた。
「そう、入院患者さんのことよ」
平静を装って言えば、彼女は納得したようにその場を後にした。