望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
「ここ?」
まさかこんな場所に連れてこられるとは思わず、つい言葉が出ていたようで望月君がチラリと私を見た。

そこは先日千堂さんと来た商業ビルで、この中に何店舗の店はあるがまさかここへ来ると思っていなかった。
そのあたりの適当な路面店に行くのだと勝手に思っていた私は、驚いてしまう。

どうしてこんなきちんとした場所にと思うも、私がごちそうをすることを思い出す。
そうか……思い切り高いものを頼もうとしているのか。
確かにそれぐらいのことをしてしまったと、今日はお金を使う覚悟をする。

「うん、なんでも好きな物食べて」
何度か頷きながら言えば、望月君はクスリと笑った。

このビルには一般専用の地下駐車場があり、そこへと行くかと思えば、あろうことか車はホテルのエントランスへと止まった。
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