望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~

それから、私は夜眠れなくなった。
元々不規則な生活だったが、上手く眠ることが出来なくなってしまえばどんどん体調を崩した。
だから、体調を崩したことが原因なのは本当だ。
嘘ではない。

しかし、望月先生だけはあの時、私がああなった原因の一端を知っている。
否定することが出来ずにいる私に、そっと望月先生は私に声を掛ける。

「あれから眠れてますか?」
「え?」
「眠れてなかったでしょ。あの頃」
ポーカーフェイスのお陰もあり、誰にも気づかれることがなかったのに。
気づいていたの?
そんな思いで彼を見れは、少し苦し気な表情を浮かべた。

「普段通り装っていたけど、柚葉さん目に見えてひどい表情をしてた。だからあの日もなんとなく病室に行ったんですよ」
まさか私を心配してきてくれたなど思ってもみなかった。
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