訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
ザキロ王side
レンとシオンがソルと稽古場へ行くのを見届けてた後
シオリを見る

「さて、本題はこれからなのだろう?」

シオリは苦笑し

「分かってましたか…」
「色々と見る事の出来るソルがおるからのぅ
 レノとラルフと、一体…、何をしたのだ?」

すると、レノが胸に手を当て

〔私達は、魂の献上を願い出たのです〕
「? 魂の…、献上?」

ワシも精霊を宿し、長年生きておるが
一度も聞いた事が無い

「一体、どんな…」
〔そのままです。私とラルフの魂を、シオリ様に宿して頂いたのです」
「!?」
〔魂を繋ぐよりも高位な、…いえ、精霊や神獣にとって主への最大の忠誠です
 それにより、私達はシオリ様と全ての感覚や感情を共有出来るのです〕
「全ての感覚と…、感情?」
〔はい 私達はもう…あんな思いはしたくありません
 シオリ様が死に至る時は、共に死にます
 精霊界に戻り、草木になる事も無く
 シオリ様と共に魂が消滅します〕

レノとラルフの目…表情には、覚悟がある
勿論、シオリにも…

「…分かった。では、これからも我が娘を頼む」

シオリも魔力を使いこなせる様にと、レン達の元へ行った

「…にしても、シオリの魔力は底無しだの…」

ラルフ、フェニア、ジル、レノ
普通呼び出せる精霊自体、下位のモノが殆どだというのに…
神獣と精霊には必ず主の魔力が必要となる
下位の精霊でも消費が多い故、魔力が多い者でも2体が限度だというのに…
シオリは四大精霊を2体と更に上位の光の精霊と神獣まで…

「これからが楽しみだのぅ」
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