誘惑の延長線上、君を囲う。
「あっ、蛍かな?光ったよ」
歩いている途中に、幼い女の子が小さな光を指さして言った。ふわふわと飛んでいる黄色がかった光は、紛れもなく蛍。更に先に進んで行くと、何匹か蛍がいるらしく、ふわふわと飛んでいた。
「初めて見たけど、綺麗だな」
日下部君が呟く。
「祖父母の家の近くでは、もっと沢山の蛍が見えたんだ。今も見えるかは分からないけど、いつの日か、日下部君にも見せてあげたいな……」
日下部君は何匹かの蛍に感激していたが、私の知っている蛍はもっと一面に舞っていた。一面に舞う蛍はもっと綺麗だよと見て感じて欲しい。しかし、これだけ自然に囲まれている場所でも、蛍がこれしか居ないのは残念だ。悲しい現実である。
「いつか、行こうな。琴葉とは約束事が沢山あるから、叶えきれないかもな」
珍しく、はにかみながら笑う日下部君に心を鷲掴みにされる。キュンとときめいてしまい、ドキドキが止まらない。照れくささを隠すように、ぎゅっと手を握り返し、「そろそろ行こう」と言って先に歩き出した。
歩いている途中に、幼い女の子が小さな光を指さして言った。ふわふわと飛んでいる黄色がかった光は、紛れもなく蛍。更に先に進んで行くと、何匹か蛍がいるらしく、ふわふわと飛んでいた。
「初めて見たけど、綺麗だな」
日下部君が呟く。
「祖父母の家の近くでは、もっと沢山の蛍が見えたんだ。今も見えるかは分からないけど、いつの日か、日下部君にも見せてあげたいな……」
日下部君は何匹かの蛍に感激していたが、私の知っている蛍はもっと一面に舞っていた。一面に舞う蛍はもっと綺麗だよと見て感じて欲しい。しかし、これだけ自然に囲まれている場所でも、蛍がこれしか居ないのは残念だ。悲しい現実である。
「いつか、行こうな。琴葉とは約束事が沢山あるから、叶えきれないかもな」
珍しく、はにかみながら笑う日下部君に心を鷲掴みにされる。キュンとときめいてしまい、ドキドキが止まらない。照れくささを隠すように、ぎゅっと手を握り返し、「そろそろ行こう」と言って先に歩き出した。