わたしが最愛の薔薇になるまで
私は、スカートをつかんで大広間へ走った。
息を切らして廊下に出ると、介添人に付き添われた葉室が待っていた。
「ほんとうに美しいですね」
「ありがとうございます。お話があるのですが、葉室様――」
「高砂で聞きます。会場の皆さまが、美しい新婦を待ちかねておいでですから」
大扉が開かれて、私と葉室に会場の視線が集中する。致し方なく、私は葉室にエスコートされて披露宴に戻った。
親族席を見れば、蕾と咲は、落ち着いた様子で席に着いていた。
幾分ほっとする。
披露宴には多数の人の目がある。垣之内の令息として注目されているなか、葉室の飲み物に毒を入れるような行動は取れないだろう。
高砂に座った私は、話とは何か気にする葉室に「何でもありません」と答えて、あとは俯いていた。
息を切らして廊下に出ると、介添人に付き添われた葉室が待っていた。
「ほんとうに美しいですね」
「ありがとうございます。お話があるのですが、葉室様――」
「高砂で聞きます。会場の皆さまが、美しい新婦を待ちかねておいでですから」
大扉が開かれて、私と葉室に会場の視線が集中する。致し方なく、私は葉室にエスコートされて披露宴に戻った。
親族席を見れば、蕾と咲は、落ち着いた様子で席に着いていた。
幾分ほっとする。
披露宴には多数の人の目がある。垣之内の令息として注目されているなか、葉室の飲み物に毒を入れるような行動は取れないだろう。
高砂に座った私は、話とは何か気にする葉室に「何でもありません」と答えて、あとは俯いていた。