青い夏の、わすれもの。
ただ、いくら爽がエネルギッシュになったからといって、わたしが元気になるかといったらそうではない。

わたしはスランプに陥ってしまった。

授業中は常にぼんやり。

たまに国語の音読を当てられたかと思ったら、大分前に解説をして終わったページを読んでしまったり、

数学では私の前の席の子まで簡単な計算だったのに、わたしはちょうど難しい証明を当てられたから全く解けなくて先生に呆れられた。

仕舞いには、化学の実験で、混ぜるな危険同士を混ぜてしまったらしく、異臭騒ぎを起こし、反省文を書かされる羽目になった。

反省文を書き上げても学年主任から長々ネチネチと説教を食らい、気がつけば部活はとっくに始まっていて合奏の時間になっていた。

私は楽器を組み立て、チューニングを終えるとまるで空気のように自然に合流した。

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