青い夏の、わすれもの。
わたしとさつまくんはまず始めに筋トレを行った。

金管楽器の音を安定した音量で長く出す、つまりロングトーンするためにはお腹で呼吸を支えなければならない。

一定量のキープをするにも、スタッカートで区切る時にも、正しい長さでスパスパ切らなければならないから腹筋を使う。

腹筋を鍛えることこそが基本中の基本なのだ。

本当は校内を走って体を温めてからの方が良い音が出やすいのだけれど、さすがにそこまでやると時間が無くなってしまうから朝練ではやらない。

腹筋の後、音階練習をして曲練となった。


「んじゃ、頭から」


――ピッピッピッピッピッピッ...。


チューナーをメトロノーム機能にする。

出だしはボーンとラッパのファンファーレから始まる。

外してはいけない。

意識を唇に集中させた。


「1、2の3......」


――パーンパパパパーン。パッパッパパーン...。

――ブォーンブォブォブォブォーン。ブォブォブォブォーン...。


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