秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
告白に近いそれは、もちろん嬉しい。でも、たとえ拓海と付き合っていなくても彼をまた好きになることはないと思う。
一度別れるとどうしてもやり直す未来が見えないからだ。

「ありがとう。すごく嬉しい。恭介にもいい人が出来ること願ってるね」
「…ありがとう。じゃあ、仕事頑張って」
「うん。恭介も頑張ってね」

電話を切って、ふうと息を吐く。
学生時代、彼と付き合ったことはもちろん後悔していない。でも、それは過去だ。今は拓海のことしか考えられない。

と、

「沙月」

背後から名前を呼ばれて振り返ると至近距離に彼が立っていて思わず大きな声を出してしまった。今の会話を聞かれてしまっていないか不安になりながら彼を見上げるものの

「ふーん、男と電話?」
「あ、違うの!本当に」

そう言って私の携帯を取り上げると更に距離を詰める。
拓海の目が不機嫌なのはすぐにわかる。彼の手が私の着替え途中のブラウスに伸びる。

「スカートは脱いだまま、ブラウスのボタンも半分は外れてるし」
「…っ」
「エロい」

そう言って私の携帯電話を机の上に乱暴に置くと腰に手を回されてぐっと引き寄せられる。
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