恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「そろそろ帰ろうかな、」
「え??!」
「ん?どうかした?」

まだシャンパンだって残っているし、高そうなフルーツ盛り合わせもほとんど手を付けていない。
そもそも、何をしに来たのだろう。ここは永久指名制をとっているとママが言っていた。ダメなわけではないけれど、毎回違う女の子っていうのはしないようだ。なのにこの人は二回目とはいえ前回の女の子は指名しなかったようだ。
ただ単に合わなかっただけ?いや…

と。

急に隣の席が騒がしくなった。
やめて下さい、などの声が響く。ママが小走りで走ってくるのが視線に映った。

私は瞬間的に立ち上がっていた。
何かあったのだろうか。
お客様がいるということも忘れて、その席へ体を動かしていた。
大柄な男性に女性が二人ついていて、その男性がティッシュの箱のようなもので女性の頭を叩いていた。
そんなに強くはないとはいえ、やめてという女性に向かってそんなことをするなんて。

「なんだよお前、もっと喜べって言ってんだろ」
「お客様、そのような行為は当店では禁止となっております」

横柄なその態度にもママは毅然として対応をする。でも男性はそれが気に入らない様子で、さらに大きな声を上げてスタッフだけでなく周りのお客もソワソワしている。

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