恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「ぁ、…っ…だめ、…っ」
「すごい締め付け」
甘いけど意地悪なそのセリフにポロリ涙がこぼれた。
悲しいとか嫌とかそんなんじゃない。気持ちよくて、幸せで、千秋さんが好きすぎて涙が溢れる。
ビクッと腰が動いて大きく全身を揺らす。
頭の中が真っ白になった。あぁ、イってしまったのだと知る。私の知る快感を遥に超えてそれは一瞬で私を私じゃなくしてしまう。
千秋さんも苦しそうだ。その顔も指も、全部好き。
「す、き…っ…あ、…っ…ぅ、ん」
「そんなこと言われたら我慢できない」
噛みつくようなキスをされ、あっという間に私は絶頂に達して千秋さんのそれを締め付ける。千秋さんの色っぽい声と同時に二人で果てた。
天井を霞む視界が捉える。
「桜子、」
優しい声に反応する気力もない。あぁ、初めてを彼にあげたのだと実感が沸き嬉しくなった。
「痛くなかった?」
微かに首を横に振る。優しいなぁ、どうしてそんなに優しいのだろう。
「ありがとう、嬉しい」
汗が張り付く私の頬を撫でそう言った。ニコリ、笑うと千秋さんも嬉しそうに笑う。眠い、とても眠い。このまま寝てしまいたかった。
でも。
「もう一回したい」
「…え、」
意外にも肉食系なのかなと思った。もちろん断った。
千秋さんはどうやら足りないようで次のセックスは二回するのかなとかどうでもいいことを考えた。
私はすっと瞼を閉じた。