恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「桜子って感度いいね」
「やめてください、そうやってからかうの」
「ごめんごめん、でも本当にそう思ったんだよ」

私の髪を撫で、そう言った千秋さんに胸の奥がじんわりと熱を持つ。
幸せすぎて溶けてしまいそうになる。
初めてを好きな人に捧げたことは何よりも幸せなことなんだと思った。

「痛みは?大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
「途中からすごく感じてたもんね」
「…」

クスクス笑う千秋さんを睨みながらも、だって気持ちよかったんだもんとは言えずにそっと目を閉じた。

千秋さんの手で撫でられると眠気が襲う。
安心するからなのだろうか。
今なら猫の気持ちがわかるかもしれない。

私は猫になった気分で彼の腕に包まれながらウトウトしていた。
< 160 / 282 >

この作品をシェア

pagetop