恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「はい、どうぞ」
「ありがとう。いただきます」
「桜子の手料理食べられるなんて夏希は贅沢だよ」
「この間のデート譲ってやったんだからこのくらいいいだろ」
2人とも雰囲気が良くて安心した。
夏希君はもう私のことはなんとも思っていないのだろうか。
…そうじゃないと接しにくい。
残りのカレーを食べながら夏希君が言った。
「そういえば、桜子のこと今日運転中に見たんだけど」
「あー、うん。面接にね行ってきたの。喫茶店で働くことになって」
夏希君にサラッと今日のことを話した。アルバイトをすることをしってカレーを口に含みながらへぇといった。
「カレーめちゃくちゃうまい」
「本当に?ありがとう。スパイスに拘ってるんだ」
「桜子は料理上手なんだよ。いつも美味しい」
2人に褒められて照れてしまう。料理は褒められると嬉しいものだよね。
千秋さんは特に感想を言ってくれるからやりがいがある。
と。
「さっきのバイトの話だけどさ、いいの?兄貴」
「何が?」
「だってあそこの喫茶店俺いったことあるけど、店主はめちゃくちゃイケメンだよ」
「…」
「な、夏希君!」
カチャン、とスプーンがほぼカレーの残っていない皿の上に置く音が響き、千秋さんの手が止まった。