恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
まずいまずい、今ここで見つかるわけにはいかない。

でもサングラスをかけているからバレないだろうと油断して私は外へ出ると千秋さんを観察した。
ここで気づいたがビルから出てきたのは千秋さんだけじゃない。
複数人いるようで、皆、焦ったように額に手を当てたり苛立ちながら電話をしたり…

何かあったことは伝わる。

どうしたのだろう、あの千秋さんが焦っているなんて。

じっと観察してると、背後から泣きそうな顔をしたセミロングの女性が千秋さんに駆け寄っているのを見た。
泣きそうな、ではなく泣いていた。そして、千秋さんが”白川さん”と呼んでいるのを聞き、

「見つけた!」

とつい声を出してまう。そして、それが想像以上に大きかったのか、そこまで広くはない歩道で立ち尽くす私に周りの人の視線が集まった。
しまった、そう思ってももう遅い。

辺りの人の視線、の中に千秋さんのもあった。

「桜子?」

しかもサングラスだけじゃダメだったようですぐに千秋さんが私に駆け寄ってきた。

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