恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「興味ないんだ?桜子ちゃん」
「そんなことないです。興味津々です」
「本当かな~」

そう言いながらその雑誌をパタン、と閉じてカウンターを布巾で掃除する。シャツを捲っているから腕が露出している。血管が浮き上がっていてそれが妙に色っぽく見える。

倉田さんの言うように私も千秋さんのことをもっと知ってみるのもいいのかもしれないと思った。

倉田さんは、いつもの様子でご機嫌にコーヒーを入れていた。
そのうち常連さんが来店して倉田さんは更に上機嫌で接客していた。

自宅へ帰宅し、私は掃除や夕飯の支度をしながらパソコンで千秋さんのことを調べていた。
どうやら大学在学中からアプリ開発に携わっていて、インターンシップでその才能を発揮していたようだ。
卒業後、すぐに世界的に有名なソフトウェア開発会社へ就職、その後3年で独立、今の会社を起業した。


フレーバーティーを飲みながらじっとそれを目で追っていく。

「へぇ~千秋さんすごいなぁ」

そんな有名になった彼を認めていないご両親はいったいどういう思考の持ち主なのだろう。ここまで立派な人物に育ってくれたら親として鼻が高いのでは?と思いながら疲れて来たのでパソコンの電源を切った。
< 220 / 282 >

この作品をシェア

pagetop