お姫様は恋してる?
「おはよっ。いっちゃん、バレンタインは上手くいったの?」

自分の席に着いた途端、唯ちゃんが話しかけてきた。

「おはよ…うん。お付き合いすることになったよ。」

純ちゃんとあかり姐さんも私の報告にキャーキャーと飛び跳ねる。

「その彼氏さん、遠目だったけど結構かっこよかったよね。」

「大人っぽかったけど、いくつなの?」

「ホント何歳違うの。」

「えっと…さんじゅ…」

「30歳?!14も違うの!大人だ。」

いや、秀介が30歳じゃなくて30歳違うと言いたかったんだけど、なんか言えなかった。

父親と同じ年でなんて、パパ活と変わらないとか言われそうで…

「いっちゃん、どことなく大人っぽいのは、彼の影響なのね。」

「んで、どこまでしたの?」

「…キスはした…」

「大人だからいっちゃんの事、大切にしてくれてるんだぁ。」

「あははは…」

三人は、勝手に盛り上がり話を続けているけど、曖昧に相槌を打っていた。

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