キミを描きたくて
「依茉ちゃん!」


そう声をかけられて肩がはねる。
校門に立っている姿に、なんで…と溢れる。


「依茉、誰あれ」

「ああ…隼人くんです」

「チッ、どいつもこいつも邪魔しやがって…」


嫌悪感丸出しに、会長がずんずんと隼人くんへ近寄る。
私も追いかけねばと小走り。

運動なんて、得意じゃないのに。


「誰の許可取って依茉の名前呼んでんの」

「…誰、君。僕は依茉ちゃんを呼んだんだけど」

「彼氏だけど、文句ある?」

「あー、例の彼氏くんね。女避けだっけ?確かに、そんな見た目じゃモテて大変だもんね〜!…で、依茉ちゃん、話があるんだけど」

「依茉に話しかけんな」


そう隼人くんを一蹴して、私の腕を掴む。
ミシミシと音が鳴るみたいに、すごく痛い。

それが顔に出てたのだろう、私と会長の間に隼人くんが入る。


「依茉ちゃん、店長が呼んでるんだ」

「えっ…珍しい、ですね」

「そう。メッセージも既読つかないし、たまたま近くを車で通ったからさ」


はあ、とあからさまに会長が何回目かのため息。
明らかないらだちが見えていた。
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