【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「そうね。この宝石は聖女にふさわしいわね」

 首飾りにふれて、たちまち機嫌を直す聖女様。
 衣装の色の変更は国王陛下にもどうにもできず、代わりに陛下は聖女様に色とりどりの宝飾品を贈られました。
 赤、青、緑とさまざまな色合いの大粒の宝石が黒髪や白い布地の上でギラギラと輝きを放って……。
 わたくしはそれが女神レクトマリアの色である白を汚しているような気がして、大丈夫だろうかと冷や汗が出たのでした。





「何が起きたのでしょう」
「また水晶から神力が失われたと聞いたわ!」

 またもや、儀式は無事には終わりませんでした……。
 王宮と大神殿は騒然としています。
 聖宮でもあちこちで女性神官達がささやきあっていました。

「いえ、そうではないみたい。試しに手をかざした神官達には、光を返したようよ……」

 ところが、聖なる水晶は聖女モーリーンにだけはまったく反応しなかったらしいのです。
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