【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
久しぶりにあがる楓くんの部屋は、片付いていてとても綺麗だった。


ベッド横のローテーブルの前にちょこんと座り、部屋の中を見渡す。


「楓くんの部屋、キレイだね」


私がキョロキョロしながらそう言ったら、楓くんはちょっと照れくさそうに答えた。


「そうか? べつに、物が少ないだけだと思うけど」


楓くんが隣に腰を下ろし、テーブルの上に勉強道具を広げる。


それを見て、私もカバンからプリントを取り出し、テーブルの上に置こうとしたら。


ちょうど楓くんの肘に自分の肘が当たってしまって、その瞬間ドキッと心臓が飛び跳ねた。


「あっ。ご、ごめんねっ!」


過剰反応といわんばかりに、真っ赤な顔でパッと腕を離す私。


そしたらそれを見た楓くんが、クスッと笑って。


「ぷっ。乙葉、顔真っ赤。なんで急にそんな緊張してんの?」



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