【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
そんなふうに聞かれたら、恥ずかしくてたまらなくなる。


どうしよう。私ったら、楓くんと二人きりだからって意識しすぎだよね。


「だ、だって、楓くんの部屋に来るの久しぶりだし、二人きりだからなんか、ドキドキしちゃって……」


正直に答えたら、楓くんは一瞬目を見開いて、それからちょっと頬を赤く染めた。


「そんなこと言われたら、俺もドキドキすんだけど」


「えっ」


「ほら」


そして、そう言って腕を伸ばしたかと思うと、私の頭の後ろに手をまわし、自分のほうへと抱き寄せてきて。


「ひゃっ」


ピタッと彼の胸に顔がくっついて、また心臓がドキッと跳ねる。


「聞こえる? 俺の心臓の音」



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