【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
言われて耳を澄ますと、たしかに彼の鼓動もまた早くなっているように聞こえる。


「う、うん……」


だけど、自分の心臓の音もうるさいから、もうどっちの音なのかわからなくて。


まるで抱きしめられているみたいなこの体勢に、ドキドキが止まらなかった。


「か、楓くんでも、ドキドキするんだね」


なんて、思わず変なことを口にしてしまった私。


すると楓くんはサラッと。


「当たり前だろ。好きなやつと一緒にいて、ドキドキしないわけないじゃん」


「えっ」


「だって、いまだに夢みたいだと思ってるし。乙葉が俺の彼女だなんて」


「……っ」



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