Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)
「理由をちゃんと話したらアサちゃんは怒らないって思ったけど…
倭人だってアサちゃんとこに行きたかっただろうに、
アイツ…何にも言わなくてさ……
俺だけがガキみたいだよ。
こんなアサちゃんの知らないところでこそこそ…さ」
「私を陥れるためにした行動じゃないでしょう?
カリンちゃんを想ってなら全然大丈夫じゃない。
キミはもっと自分の行動に自信と責任を持ちなさい」
そう言うと、トラネコくんは覆った手のひらの指の隙間から私をチラ見。
「かっこいいね、アサちゃん」
「かっこよくなんてないわよ。
さっきは葵ちゃんの姿見て動揺しまくって、転んでこうやってトラネコくんに迷惑かけたし」
ネコをお世話するどころか、私がネコにお世話されてるって状態……どうよ。
しかも五歳も年下の男子高生に。
「…え、待って。葵ちゃんが――――…?
どこで会ったの?」
トラネコくんに聞かれて、私は床を指差し。
「マンションの下で。倭人に会いにきた感じだった」
「それってヤバくない?
あいつが元カノをうちにあげるような軽いヤツじゃないとは思うけどさ、アサちゃん今すぐ倭人に確認すべきじゃない?
何か事情があるかもしれないし」
事情―――……
どんな事情があるにせよ、あのときのロシアン葵ちゃんの勝ち誇ったような笑みを思い出すと
怖くて、聞けない。
結局、私もトラネコくんと同じ。
ううん。トラネコくんよりも臆病だ。
大人ぶってトラネコくんにあれこれ言ったけど
私はトラネコくんが思うような大人じゃ
ない。