一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
またどこかで……。
部長の言葉が胸に響く。
「偉くなっても変わらないでくださいね。父親みたいに可愛がってくださってありがとうございました」
目頭が熱くなって涙が溢れそうになるのをグッと堪えた。
今日は泣かないって決めたんだもの。泣くな。
笑顔でここを去るんだ。
「さあ、もう行ってください。きっとみんな部長を待っていますよ。明日から常務ですね。昇進おめでとうございます」
部長の昇進が嬉しい。
彼のような人格者が経営に加われば、沖田不動産は安泰だろう。
将来社長になる怜を支えてあげてください。
「ありがとう。きっとこれから君は幸せになるよ。僕が保証する」
恵比寿さまのようににっこり微笑む部長。
言葉に重みがあって、神の啓示のように聞こえる。
「ありがとうございます。部長ってやっぱりすごいですね。元気をもらいました」
自分の人生を悲観するのはもうやめよう。
私のことを応援して見守ってくれる人たちがいる。
私はひとりじゃない。

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