一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「俺はその義理チョコでさえもらえなかったけど」
拗ねる彼に義理チョコを渡さなかった本当の理由を話した。
「あの……本当は毎年怜に本命チョコ作ってたの。勇気がなくて渡せなくて、毎年自分が食べて処理してた」
私のぶっちゃけ話に怜が一瞬固まった。
「なにそれ? 渡してくれればよかったのに」
そんな簡単に言わないでほしい。
同期で上司でもある彼に告白なんてそう易々とできるものではない。
「今までの関係崩すのが怖かったし、迷惑に思われたら嫌だったの。好きな女の子以外にもらう本命チョコなんてすごく厄介だもの」
男性の気持ちを考えて言ったつもりなのだけれど、なぜか彼にツンと頭をつつかれた。
「こらこら勝手に自己完結するなよ。俺雪乃に告白されてたら、ちゃんと付き合ってた」
「そうかな? だってずっと一緒に仕事して怜にアプローチされたこと全くなかったよ」
疑いの眼差しを向けたら彼はやれやれといった顔で軽く息を吐いた。
「俺の立場でホイホイ同僚口説くわけにいかないだろって、喧嘩したいわけじゃないんだけど」
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