一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
急にハッとした表情になって、怜はクスッと笑いながら私の額にコツンと自分の額を当てる。
「……そうだね」
私も反省しながらそう返したら、彼が謝った。
「ごめん。俺が同僚だって線引きせずにグイグイ攻めればよかったんだよな。そういえば、俺がバレンタインに摘んだチョコクッキーって、ひょっとして本命チョコだった?」
彼が思い出したように私が作ったチョコクッキーの話を出してきたのでニコッと笑って認めた。
「うん。偶然にも怜が食べてくれた」
「あのバレンタインが運命の分かれ道だったのかもしれない。考えてみたら、雪乃から好きだって聞いたことがない」
話の雲行きが怪しくなってきてあたふたする。
「そ、それはもうわかるでしょう?」
今さら告白なんて恥ずかしい。
すでに身体と重ねているし、自分の気持ちを言葉にするのは苦手だ。
だが、怜は引かない。
「いや、全然わからない。俺のことどう思ってる?」
意地悪く目を光らせる彼を上目遣いに見た。
「怜ってドSだよね」
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