昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

もう、楽しくておかしくて。転がるような笑い声が、後から後から出てくる。

不思議だった。わたしまだ、こんな声を持っていたんだ。

しまいこみすぎて、とっくに朽ちてしまったと思っていたのに。


走ったり跳ねたり。わたしも雨夜くんも、濡れることを気にせずに、しばらく海水でばしゃばしゃ遊んだ。

砂浜に戻ってからは、ゆすいだ靴を岩場に干して、裸足で歩いた。


さくら貝という貝殻を探した。

海に行くキッカケになった、例の小説の真似だ。


小説の中で主人公たちが探していたさくら貝は、薄ピンク色で横長で、とても可憐な貝殻。

でもかなり薄くて華奢だから、すぐに割れて粉々になってしまうことが多くて、完全な形で残っているのはめずらしいようだ。


だからこそ完全な形のものを見つけられたら、その人には幸運がおとずれる。

そんないわれのある、素敵な貝殻。
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