ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


「でも、いっつも作ってくれるのはむぎだろ。
いつもおいしい弁当、ありがとうな」


「う、うん……」


「うっわ、新婚っぽい!!」

「指輪してんだから、もはやそうよね」


きゃー!なんてジタバタする土方くんと、にんまり顔の那咲。


さっきのお返し……?

みんなの前で、こんな甘い目で、頭ポンポンなんて、はずかしい……。


「にしてもこの4人でお昼食べることになるとわねぇ。なんか変な感じ」


「オレも」


「グループとか、どうなるんだろ?
生徒会のほうで適当にシャッフルで決めるって聞いたけど、むぎは久遠と同じのほうがいいよね?」


「うん……」


できればそれが一番。

体質のせいで、渚や土方くん以外の男子とはほとんど関わってこなかったし。

グイグイくるようなタイプばっかりだったり、女子との距離感がバグってる人だったらって、不安しかない……。


「それは大丈夫!」


「え、なにが?」


「え、渚から聞いてない?渚とオレが生徒会脅し……もがっ!」


「えっ、なに?」

「生徒会がどうかしたの?」


「なんでもない。気のせい気のせい」


「そ、そう?」

「なら、いいんだけど……」


なぜかめちゃくちゃ笑顔の渚に羽交い締めされている土方くん。


どんなグループになるかはわからないけど、どうか渚と同じになれますように。
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