【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
「木村さん、これよかったら。たいしたことないお礼で申し訳ないけれど」
「うわぁ! ありがとうございます。ゴディバのチョコじゃないですか! チョコ大好きなんです!」

 木村さんのロッカーに隠してもらっていた私の所持品を受け取り、ロッカールームで整理する。
 掃除スタッフの方たちには、もうお礼を済ませた。
 真嶋さんがお休みで残念だったけど、今後また、会うこともあるだろう。
 菓子箱とスティックコーヒーの詰め合わせ。お茶の時間があったから、食べ物や飲み物の方が、楽しめるはずと選んで渡した。
 でも、それ以上に喜んだのは、自分たちの作戦の成功だった。
 また掃除スタッフのところに顔を出す約束をして別れた。
 
 ――これからは、知り合いや友人を作っても平気だから、少しずつ増やしていきたい。

 継母に邪魔され続けてきた交遊関係。
 自由になった私は、ようやく自分から親しい人を作れるようになれた。
 それが、とても嬉しかった。
 だから、勇気を出して――

「あ、あのっ! 木村さん!よかったら、連絡先を交換しない!?」

 瑞生さんから渡されたスマホを持っているけど、人付き合いを避けてきた私は、登録できる親しい友人も知人もいなかった。
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