【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
母と結婚する前に付き合っていた女性の子――気にならないといえば、嘘になる。
ふらりとマンションを出た。
向かった場所は宮ノ入本社近くの公園で木が多く、池があり、そこの池には時々白い鳥がやってくる。
父に連れてきてもらったことがある。
「父さん……母さん……」
父が休日であっても仕事で忙しい時は、母がお弁当を作り、よくこの公園でお弁当を食べた。
家族で過ごす時間を大切にしていた。
だが、それは遠い過去のこと――
――寂しいと思う感情も、俺は感じないと思っていたのに。
こみあげてくる感情は『寂しい』だった。
「あの……」
「……っ!」
泣いているところを見られた――!?
罪悪感が襲い、慌てて涙をぬぐい、取り繕おうとしたその時。
女の子は俺の顔を見ないよう「ううっ……」と言いながら、頑張って顔を伏せ、ハンカチを渡して去っていった。
俺が泣かれているのを見られたくないと、気づいたのだろう。
ハンカチに視線を落とすと、桜の刺繍があった。
「……小学生に気を遣われてどうする」
小学生が走って行った先には宮ノ入本社があった。
巨大にそびえるビル。
ふらりとマンションを出た。
向かった場所は宮ノ入本社近くの公園で木が多く、池があり、そこの池には時々白い鳥がやってくる。
父に連れてきてもらったことがある。
「父さん……母さん……」
父が休日であっても仕事で忙しい時は、母がお弁当を作り、よくこの公園でお弁当を食べた。
家族で過ごす時間を大切にしていた。
だが、それは遠い過去のこと――
――寂しいと思う感情も、俺は感じないと思っていたのに。
こみあげてくる感情は『寂しい』だった。
「あの……」
「……っ!」
泣いているところを見られた――!?
罪悪感が襲い、慌てて涙をぬぐい、取り繕おうとしたその時。
女の子は俺の顔を見ないよう「ううっ……」と言いながら、頑張って顔を伏せ、ハンカチを渡して去っていった。
俺が泣かれているのを見られたくないと、気づいたのだろう。
ハンカチに視線を落とすと、桜の刺繍があった。
「……小学生に気を遣われてどうする」
小学生が走って行った先には宮ノ入本社があった。
巨大にそびえるビル。