【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
「あの人が、社長の本命じゃない?」
「今まで女性を会社に連れてきたことないものね」
「きっとそうよ!」
受付だけなら、まだしも……
エレベーターに乗り、扉が閉まるまで、全員に注目され続けた。
瑞生さんはまったく動じてないのに、私のほうはあだなと同じロボ状態。
不自然で挙動不審な歩き方。視線をこんなに集めたのは初めてだ。
「緊張したか?」
「あ、当たり前です。今まで、目立たないように生きてきましたから……」
瑞生さんは学生の頃から、モテモテだったらしいから、平気だろうけど、私は違う。
学芸会に例えるなら、私は村人。瑞生さんは王子。
その差は歴然だ。
私の足は震え、心臓がバクバクしていたことに気づいたはず。
社長室に着き、部屋に入るとホッとした。
でも、八木沢さんがいないからか、前よりガランとして見えた。
「お茶でも入れましょうか?」
「いい。それより眠りたい」
着いたなり、瑞生さんは崩れるようにして、ソファーに倒れ込んだ。
「瑞生さん!?」
目を閉じて動かない。
様子をうかがうと、規則正しい寝息に気づき、ただ眠っているだけだとわかった。
「もしかして、ずっと眠れていなかったんじゃ……」
いつから眠っていなかったのか、起きる様子がない。
棚の中に毛布があるのに気づき、それを引きずり出し、体にかける。
瑞生さんは穏やかな顔で眠っていた。
眠っている姿を見ていると、私まで眠くなってきて、一緒に眠ってしまった――
「今まで女性を会社に連れてきたことないものね」
「きっとそうよ!」
受付だけなら、まだしも……
エレベーターに乗り、扉が閉まるまで、全員に注目され続けた。
瑞生さんはまったく動じてないのに、私のほうはあだなと同じロボ状態。
不自然で挙動不審な歩き方。視線をこんなに集めたのは初めてだ。
「緊張したか?」
「あ、当たり前です。今まで、目立たないように生きてきましたから……」
瑞生さんは学生の頃から、モテモテだったらしいから、平気だろうけど、私は違う。
学芸会に例えるなら、私は村人。瑞生さんは王子。
その差は歴然だ。
私の足は震え、心臓がバクバクしていたことに気づいたはず。
社長室に着き、部屋に入るとホッとした。
でも、八木沢さんがいないからか、前よりガランとして見えた。
「お茶でも入れましょうか?」
「いい。それより眠りたい」
着いたなり、瑞生さんは崩れるようにして、ソファーに倒れ込んだ。
「瑞生さん!?」
目を閉じて動かない。
様子をうかがうと、規則正しい寝息に気づき、ただ眠っているだけだとわかった。
「もしかして、ずっと眠れていなかったんじゃ……」
いつから眠っていなかったのか、起きる様子がない。
棚の中に毛布があるのに気づき、それを引きずり出し、体にかける。
瑞生さんは穏やかな顔で眠っていた。
眠っている姿を見ていると、私まで眠くなってきて、一緒に眠ってしまった――