怜悧な弁護士は契約妻を一途な愛で奪い取る~甘濡一夜から始まる年の差婚~

 それにしても、瑠奈の離婚の話を聞いてからなんだかずっと心がモヤモヤとしている。なぜだろう?

 私は、ソファの背もたれに軽くよりかかると小さく息を吐き出した。


「……友人夫婦、とても仲がよかったのに。授かり婚だったんですけど、友人のお腹に赤ちゃんがいるとわかったとき、ふたりともとてもうれしそうで。それからすぐにふたり目もできて幸せいっぱいだと思っていたのに……」

「まぁ、俺も離婚問題たまに扱うけど、夫婦問題は難しいよな。実はどちらも不倫していましたなんて修羅場にも立ち会ったことあるし」

「えっ、どちらも?」

「そう、どちらも。最初は奥さん側が旦那の不倫を原因に慰謝料取って離婚したいって相談してきたんだ。でも話を聞いていくうちに実は奥さんも不倫していることがわかってさ」


 悠正さんはローテーブルの上に置いていた雑誌に手を伸ばし、再びそれに視線を落とした。


「……愛って冷めちゃうんですね」


 私の口から思わずそんな言葉がこぼれていた。

 瑠奈たち夫婦や、悠正さんの話に出てきた夫婦のことを思うと、愛というものは永遠ではないのだと思ってしまう。

 いつかは消えてしまう。それで離婚を選択する夫婦もいる。

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